臨床検査科

人員構成と業務内容

臨床検査科は、女性10名 男性2名の計12名(非常勤含む)の臨床検査技師で構成されており、日々診療における検査業務に取り組んでいます。緊急検査項目と心電図検査は、24時間365日 検査できるような体制を整えています。

臨床検査技師とは医師の指示の下、診断や治療の助けとなるように種々の検査を実施する事を主な業務としているコメディカル(放射線技師、臨床工学技士などの医療専門職種)の中の1つです。

当院での業務内容として、主に検体検査・生理検査の2つに大きく分かれます。

  • 検体検査では、患者様から採取した血液・尿・組織・細胞などを検体として種々の検査を行い診断や治療の助けとなるように検査結果を報告しています。
  • 生理検査では、心電図や超音波検査など直接患者様に接する検査を行っています。計測値や画像などを記録して医師に報告し不整脈や心筋梗塞、がんなどを発見することを目的として検査を実施しています。

各検査室の紹介

検体検査室

院内では主に血液、尿などを検体として色々な測定機器などを用いて検体中にある微量な成分を測定しています。院内測定項目は、検体受付から診療部門報告まで 約30分を目標に検査を行っています。

検体検査室の機器紹介

生化学検査

血液中に含まれる蛋白や糖、脂質、酵素などの成分を測定しています。検査結果は、肝機能や腎機能などの各臓器の状態の把握や、体に異常がある場合に異常値として結果に反映されるため診断や治療効果の判定に役立ちます。
糖尿病関連検査として、ヘモグロビンA1cの測定も院内で行っています。

生化学検査

血液検査

赤血球や白血球、血小板などを測定し貧血や炎症反応の有無などを調べています。異常があれば、顕微鏡を使い細胞の形や大きさを観察します。

血液検査

凝固検査

凝固検査では、血液の固まりやすさを調べています。抗凝固剤を服用されている方は薬が適切に作用しているか調べています。

一般検査

尿検査や便潜血検査などを行っています。
尿検査では、尿中に含まれる糖や蛋白質、潜血などの項目を調べています。また、顕微鏡を使い尿中の赤血球や白血球、上皮細胞などの細胞成分を調べています。
便潜血検査では、便に血液が含まれていないかを調べています。消化管出血の有無や大腸癌の早期発見を目的としています。
一般検査として他にも、髄液や腹水・胸水・関節液などの性状や蛋白成分の測定なども行っています。

輸血検査

輸血検査

手術の前や貧血の患者様に対して輸血療法が必要な場合、輸血前検査として必要なABO式血液型検査・輸血副作用の原因となる不規則抗体を調べる検査などを行っています。

その他(各種迅速診断キット)

インフルエンザや溶連菌などの種々の迅速キットを使用した感染症検査なども実施しています。

採血室

採血室 採血は、血液検査を実施するために必要となります。医師の指示の下、検査に必要な分だけ血液を患者様より採取させて頂いています。適切な検体採取と院内連携を目的に、採血は臨床検査技師が行っています。また、一部病棟での早朝採血も臨床検査技師が実施しています。

生理検査室

超音波検査(エコー検査)

超音波検査とは超音波(耳で聞こえる音よりも周波数が高い音)を用いて体の内部を観察する検査法で、臓器の形や組織の変化などを見ることができます。
超音波は人体に影響がないので、繰り返し検査を受けても安全で手軽な検査です。検査方法は検査する対象臓器がある皮膚面にゼリーを塗り、プローブ(超音波を発する探触子)をあてるだけなので痛みはありません。

検査項目 検査時間 検査内容
腹部超音波 20~30分 肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、脾臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣などを観察します。結石やがんなどの発見に有用です。
心臓超音波 20~30分 心臓の動きや大きさ、弁の状態などを観察します。
心筋梗塞や弁膜症の診断に有用です。
頚動脈超音波 15~20分 頚動脈は動脈硬化の好発部位であることから、全身の動脈硬化や脳血管疾患の評価に用いられます。
甲状腺超音波 15~20分 甲状腺がん、甲状腺機能亢進症、甲状腺腫、甲状腺炎などについて検査します。
乳腺超音波 15~20分 しこり(腫瘤)の存在を調べます。良性の乳腺症や しこりのようなものから、乳がんまで、早期発見に有用です。
血管超音波 30~60分 主に足の動脈や静脈を対象に、下肢の閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症、下肢静脈瘤などについて検査します。

心電図

脈の乱れ、胸の痛み、動悸、呼吸困難、失神などの症状の診断や経過観察のために行う検査です。また、入院時や手術の前に患者様の心臓に問題がないか確認するために行うこともあります。
心電図は、心臓が動くときに体の中から生じる電気的活動を体の表面から記録するものです。患者さんに電気を流して行う検査ではないのでビリビリすることはありません。
手首、足首、胸が出るようにしてベッドに仰向けに寝ます。四肢に大きなクリップをはさみ、胸に6か所吸盤電極をつけて心電図を記録します。体の力を抜いてゆっくりし、手足を動かさないようにしていただくとスムーズに検査できます。検査準備から終了までおおむね5~10分程度です。
腰痛などで仰向けに寝るのが苦痛な方、何らかの痛みや不安がある方は、遠慮なく技師にお申し出ください。できるだけ苦痛なく検査を受けていただけるように致します。

ホルター心電図(24時間心電図)

日常生活の心電図を24時間記録し、観察する検査です。動悸、息切れ、胸の痛みなどの症状があったときの心電図はどのような状態かなど、心電図変化をとらえることが主な目的です。

  1. 胸にシール状の電極を数か所貼り、心電図を記録する装置を身につけます。
  2. 装着したら、検査終了の24時間後まで、普段通りにお過ごしください。
    特に安静にする必要はありません。
    (ただし、入浴やシャワーはできません。電極や機器が濡れないようにご注意ください) 検査が終わるまでの間はずっと、就寝するときも心電図を記録し続けています。
  3. 丸1日経ちましたら来院していただき、装置を取り外します。
  4. 後日、心電図を解析した結果を医師がご説明します。

聴力検査

聴力検査専用のお部屋に入って検査します。ヘッドホンから出る音が聞こえたらボタンを押し、音の高さを変えながらどのくらい小さな音まで聞こえているか検査していきます。この基本的な聴力検査以外にも、鼓膜を調べる検査や耳鳴りを調べる検査も実施しています。また、乳児や意思疎通が難しい方の聴力を調べる誘発電位装置を用いた検査も行っています。

肺機能検査

肺の容積や空気を出し入れする換気機能を調べる検査です。
肺の病気の診断、重症度などを調べるのに役立ち、治療効果の判定にも使われます。
検査用の筒をくわえ、大きく呼吸したり、勢いよく息を吐いたりします。検査にかかる時間はおおむね10~15分です。

血圧脈波検査(ABI・PWV)

両腕と両足首の血圧を同時に測定し、動脈硬化の程度や血管に詰まりがないかを調べる検査です。
動脈硬化になる要因のある方(喫煙、血圧値が高め、コレステロール値が高め、肥満など)、足に冷感やしびれを感じる方などにABI検査を行います。

  1. ベッドに仰向けに寝て、腕と足首に血圧計のカフを巻き、安静にします。
  2. 血圧を2回測ります。検査は数分間で終わり、すぐに検査結果が出ます。
  3. 医師から検査の結果について説明を行います。

その他の検査

当院では、上記の検査の他に脳波検査や神経伝導速度という神経の検査も行っています。

内視鏡検査室

内視鏡検査室では、胃十二指腸内視鏡検査や大腸内視鏡検査などを実施しています。
内視鏡検査にも臨床検査技師が携わっており、検査時の介助や機器の洗浄などの業務を行っています。

外部精度管理調査参加実績

  • 2016年度 医師会 臨床検査精度管理調査
  • 2016年度 岡山県臨床検査技師会精度管理調査

取得認定資格 (2017年 9月現在)

検査の質の向上と確かな知識の習得、自己の研鑽を目的に認定資格取得に取り組んでいます。

  • 緊急検査士取得者 4名
  • 超音波検査士取得者 5名(取得領域:循環器・消化器・血管・体表臓器・泌尿器)
  • 二級検査士取得者 4名(取得領域:血液 2名・循環生理 2名)
  • 細胞検査士取得者 1名
  • 内視鏡検査技師取得者 1名

その他の業務

当院の取り組みとして各種委員会が開かれています。臨床検査技師も積極的に委員会活動に参加し院内連携を強めています。
主な参加委員会・・・NST(栄養サポートチーム)、リスクマネジメント委員会、褥瘡委員会など

臨床検査科より

臨床検査科では、上記のような検査を実施しています。検査項目についてのご質問や検査を受けるにあたって不安に思う事があれば気軽にご相談下さい。

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