
患者さんを治療する高気圧酸素治療装置は気密したタンクの中で、酸素の圧力を大気圧以上に上げ酸素を吸入させる装置です。大気よりも高い気圧環境の中で酸素吸入をすることによって、血液中に多量の酸素を溶解させ、身体のすみずみまで酸素を行きわたらせ各種の低酸素症状を治療しようとするものであります。
通常私たちが生活している空間の気圧は大気圧(1気圧)ですが、高気圧酸素治療装置内を2気圧(水中を10m潜った圧力)まで約15分程度かけて上昇させて、2気圧のまま約60分間の治療を行います。その後、約15分程度で元の1気圧まで戻します。
当院では主に、脳塞栓・突発性難聴・腸閉塞・末梢循環障害・骨髄炎の治療に用いています。平成21年では、脳塞栓・突発性難聴を中心に528例の適応症例がありました。
*各種疾患により、保険診療が可能です。
この高気圧酸素治療装置は、患者さん1名を収容する純酸素加圧用の装置として設計されています。安全規格は、ASME規格に準拠しており耐衝撃性と耐気性に富む二重構造のアクリル樹脂製の耐圧容器、供給ガスの圧力によって作動する圧力制御システム、相互通信システムなどを備えています。酸素治療中も視角が確保され、圧迫感が少なくなるよう配慮されています。
(臨床工学科科長 清水浩介)