
手掌多汗症とは、手のひらや足の裏に異常に汗をかく状態をいいます。
これは「汗かき」とは違い、気温が低い日でも握手や買い物でおつりをもらう時などの、わずかの緊張で発汗してしまうものをいいます。この発汗は手と同時に足の裏・顔面・脇の下にも現れます。
学生時代、フォークダンスが嫌いでたまらなかった、テストの答案用紙がぬれて書けない、ゲーム機のコントローラーが汗でぬれて壊れる、などの経験をお持ち の方が典型的な多汗症といえるでしょう。多くは幼少期より自覚症状があることから、先天的な体質と考えられています。
治療法は、当院では手のひらの汗を根本的に止める手術(胸腔鏡下胸部交感神経切断術)を、発汗のグレードを目安に患者さんと話し合って決めています。グレード2~3の場合手術のメリットはありますが、一度手術を行うと元に戻す事はできませんので慎重に判断する必要があります。
手術の対象となるのは、少なくとも肉眼的に見えるほど発汗し、学業や仕事、対人関係に支障をきたしている場合です。
| グレード1 | 湿っている程度、見た目には分かりにくいが触れると汗ばんでいる状態 |
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| グレード2 | 水滴ができているのが見た目にもはっきり分かり濡れている状態 |
| グレード3 | 水滴ができて汗がしたたり落ちる状態 |
多汗症の診察は月曜日~金曜日8:30~17:00院長のスケジュールによるため特定の診察日は決めておりません。診察をご希望の方は担当までお電話下さい。
| ~診察予約に関するお問い合わせ~ | 病院(代):086-472-1611 担当 尾澤 |
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診察の所要時間は約30分となります。スライドをみながら手術の説明をします。手術を希望される場合日時を決めます。
血液検査・尿検査・胸部レントゲン・胸部CT・肺機能検査・心電図
手術当日の朝に入院し、1泊していただきます。場合によっては入院日数が延びる場合があります。(日帰りは行っていません)
多汗症の手術は全身麻酔で行います。全身麻酔と聞くと恐ろしいと思われがちですが、専門の麻酔科医が全身状態を管理している事、呼吸がきちんと確保されていること、意識を取り除いてあることなどの理由から、実際は患者さんにとっては安全で楽な麻酔法なのです。
手術の日は腕の静脈に点滴をして水分を補給します。
手術室に入る30分前に緊張を和らげる薬を筋肉注射します。
手術室に入ると、心電図や血圧計をつけ、点滴から静脈麻酔薬を注射し強い眠気が現れます。(麻酔の導入)
マスクから麻酔ガスを流し、点滴から筋肉の緊張をとる薬を注射します。
気管の中にチューブを入れて意識がなくても呼吸が確実に行えるようにします(麻酔の維持)
手術が終わるとともに麻酔ガスを止め、筋肉の緊張を元に戻す注射をします。
最後に安全を確かめた上で気管チューブを抜きます。(覚醒)
麻酔が安定したら手術を開始します。手術は両腕を左右に挙上し、右側から始めます。
まず、脇の下の皮膚に5ミリの切開を入れます。
その切り口から直径5ミリのポート(肺を傷付けないような特殊な針)を刺入します。そこから胸腔鏡(内視鏡)を入れ、胸腔鏡の状況を大きなテレビ画面で映し出し、胸部交感神経を確認します。
そして図のように第2肋骨と第3肋骨上の交感神経を電気メスで摘除します。出血がないことを確認し、最後に二酸化炭素(手術時、肺を外側より圧排・縮小さ せるため胸腔内に注入しています。)を排出し、創を吸収される糸で縫合します。(抜糸の必要はありません)
これと同様の操作を左側にも行い手術は終了します。
これまで胸の病気やけがをした経験のない人であれば、手術は20分程度、麻酔時間も含めて約1時間程度で終わります。
手術を受けられた方々に回答して頂いたアンケート結果