禁煙外来からのお知らせ

タバコをやめると、咳や痰が減り、嗅覚・味覚が良くなります。
肩こりや胸部の重たい感じが和らぎます。
そして、あなたの健康を心配していた人々の笑顔が見られるはずです。

タバコについて

ニコチン・タールが多いタバコより少ないタバコのほうが体に良いの?

ニコチン・タールの少ないいわゆる軽いタバコを吸うと、物足りなさから「深く吸う」「何度も吸う」というように無意識に吸い方が変わります。軽いタバコにはフィルター部分に2~3列のミシン目があります。その小さな穴から空気が入り、ニコチン濃度が薄められるという仕組みになっています。ですが、吸う際に自分の唇や指で穴を塞いでいることが多いようです。

タバコの三大成分(ニコチン・タール・一酸化炭素)について

ニコチン

多幸感と言われる精神作用を持っており、コカインなどの薬物と同様の作用です。毒性が強く、短時間で体に吸収されます。初めて又は期間を空けてタバコを吸うと、フラッとしたり気分が悪くなるのは、この毒性による急性毒性症状です。

タール

発癌物質や毒性物質が含まれており、フィルターに付着する茶色いヤニのようなものの総称です。100種類以上の発癌物質やニコチンを含む粒子です。

一酸化炭素(CO)

酸素を運ぶ血液中の成分であるヘモグロビンに結合し、全身に酸素欠乏状態を引き起こします。これ以外にも血管壁や血小板を傷つけ、肝臓でのコレステロールの代謝を妨害し動脈硬化も促進させます。

目に見えないタバコの害

有害物質はタバコを吸った後も吐く息から出ています。

主流煙!副流煙!!呼出煙?

皆さんがご存知の受動喫煙。よく耳にするのは副流煙です。しかし、受動喫煙にはもうひとつ呼出煙というものがあるのです。
受動喫煙=副流煙+呼出煙
タバコの煙は以下の3つに分けられます。

  1. 主流煙…喫煙者が直接吸い込む煙
  2. 副流煙…タバコが燃焼する時の煙
  3. 呼出煙…喫煙者の息からでてる煙

呼出煙

喫煙者の吐く息には、タバコを吸い終わった後でも、一酸化炭素をはじめとするタバコ由来の有害物質が含まれています。例として、一酸化炭素は吸い終わった直後から、最低8時間は息から出ています。

女性特有の影響とは!?

スモーカーズ・フェイス

喫煙女性は非喫煙者と比較すると、小じわが3倍以上多い!
ニコチン作用で血流が悪くなり、肌の乾燥が進み皮膚に細かいしわができる!
タバコ1本でレモン半分のビタミンCが失われる!

女性ホルモン

代謝を阻害し、分泌を低下させる → 生理不順になる!
卵巣の血流障害による萎縮 → 不妊症・早期閉経の危険が高まる!
膣炎桿菌を破壊 → 乳酸菌おりものの悪臭・細菌性膣炎の発症率上昇!

子宮がん

発癌物質 → 至急頚部がんの発生率が非喫煙者の2~3倍!

子どもへの影響

血流障害 → 不妊・子宮外妊娠・早産・流産の危険性が高まる!
乳幼児期の受動喫煙 → 気管支炎・肺炎・喘息の発症促進!
母乳には血液中の約3倍に濃縮されたニコチンが含まれる

ニコチン中毒の新生児・ニコチン切れによる夜鳴き、不機嫌などの症状が出る

近年、若い女性・未成年者の喫煙率は上昇しています!

禁煙を邪魔する2つの依存

ニコチン依存症

血液中に入ったニコチンは、6秒で脳に達します。そして脳を覚醒状態にします。それと同時にニコチンは体内でどんどん分解され排泄されていきます。ニコチンの血中濃度が下がり、離脱症状が出て、ニコチンを補給したくなり、またタバコを吸うという流れができます。これを『ニコチン依存症』といいます。

ニコチンの離脱症状…イライラ感、不安、だるさ、あくび、眠気など
ニコチン…麻薬やアルコールと同じ依存性薬物です。

心理的依存

習慣的に喫煙することで心理的にも依存していきます。ベースにはニコチン依存症があります。定期的に喫煙を繰り返すうちに習慣となります。また、「食後の一服」「仕事が終わった後の一服」「寝起きの一服」など、条件反射的な喫煙もあります。喫煙が日常で習慣化すると、ニコチンの離脱症状がなくても、その行動後には条件反射で喫煙をしてしまいます。

禁煙外来を受診してみましょう。

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